ヨコシマウマ、確定拠出年金のデメリットを知る(その3)
このブログは、弱肉強食の資本主義社会では、強者ではなく、明らかに弱者に分類される草食動物2頭(「シマウマ」と「ヨコシマウマ」)が資産運用をおっかなびっくり始めていく物語です。
ちょっとお馬鹿で、ぼんやりふんわり生きていているヨコシマウマ。もともと投資なんて全然やってないばかりか興味もなかったのに、確定拠出年金についてはひょんなことから興味を持ち始め、紆余曲折、色々ありましたが何とか「iDeCo(個人型確定拠出年金)」への移換手続きを完了させます。ただ、とにかく急いで移換手続きだけをシマウマに無理を言って進めてもらっただけなので、本当のメリットもデメリットも理解していません。60歳までやめられないことを今知ります。大丈夫でしょうか?
前回のお話はこちら ↓
ヨコシマウマ、確定拠出年金のデメリットを知る(その2) - よこしまうま日記
ヨコシマウマ:
60歳まで引き出せないことをデメリットと見るか、メリットと見るかそれは人それぞれですね。60歳までどれだけ自分にエサが必要かしっかり計画立てることが必要ですね。
シマウマ(の心の声):
んっ?いつになく物分かりが良いぞ?今日のヨコシマウマさん。
シマウマ:
うん、そうだね。それが難しんだけどね。そんな長い先の将来がどうなるかなんて、計画立ててもなかなかその通り行かないだろうしね。
ヨコシマウマ:
そうですよね。私なんて何も将来の計画もなかったし。明日のことも考えられないくらいで、昨日のことはもう忘れてるからね。たまたまカメ先輩に言われてなにも理解せず確定拠出年金やってただけだし、それでたまたまエサが足りて日々の生活が成り立ってただけだもんなぁ。
シマウマ:
ヨコシマウマさんは相変わらず運だけは良いみたいだね。
シマウマ(の心の声):
頭は良い感じで悪いみたいだけど。。。ちょっとうらやましいな。。。
ヨコシマウマ:
確定拠出年金のデメリットって、この60歳まで引き出せないってことだけですか?
シマウマ:
あとはデメリットってわけじゃないけど、60歳になって確定拠出年金でたまったものを引き出す時の引き出し方に気をつける必要があるってことかな?
ヨコシマウマ:
どういうことですか?
シマウマ:
確定拠出年金で積み立てている間は、その積み立てた金額分だけ所得が減った扱いになって、その減った所得に応じて所得税や住民税の節税効果があるって言ったの覚えてる?
ヨコシマウマ:
もう、既にちょっと怪しくなってきたけど節税効果があるってことはまだ覚えてます。
シマウマ:
っていうことは、60歳以降にそれまで預けたエサを受け取るときはその逆で、確定拠出年金を60歳過ぎて受け取るときに受け取ったエサが所得となるからそのエサの量(金額)に応じて所得税とか住民税がかかってくるんだ。
ヨコシマウマ:
んっ?!ってことは、結局どういうこと?よくわかんないぞぉ。
シマウマ:
ちょっとヨコシマウマさんには難しいと思うけど、60歳以降にそれまで貯めた確定拠出年金を受け取るときに、受け取り方によっては思ってた以上に税金を取られてしまう可能性があるんだ。だから、貯めておいた金額全部が自分の手元に返ってくるわけじゃないんだ。
ヨコシマウマ:
じゃぁ、どうすればいいの?
シマウマ:
受け取り方は、一括で全部受け取る方法から、5年から20年の間で分割して受け取る方法や、一括と分割を併用して受け取る方法といろいろあるんだよ。それぞれ税金の計算方法が異なるんだ。そしてその計算方法も人によって異なるんだ。
ヨコシマウマ:
簡単に言うとどんな方法や違いがあるんですか?
シマウマ:
まず一括で受け取る場合は、退職所得とみなされて税金の計算をするんだよ。退職所得は、税金がとても優遇されている所得なんだ。確定拠出年金の加入年数によって退職所得控除額が計算され、結果、所得が0とみなされて課税されないこともあり得るんだ。ただ、勤務先によって60歳で退職金が出る場合は、同じ時期に受け取ると退職所得が合算されてしまうから、課税額が多くなってしまうこともあり得るんだ。税金のことを最優先に考えるなら、退職金をもらう時期と被らないようにした方がいいよ。
分割で受け取る場合は、他の年金や、働いている場合の給料、その他の所得と合算された所得に応じて税金の計算をするんだ。だから、60歳以降も定期収入がある人は税金が結構高くなってしまう可能性があるんだよ。
(その4に続く)
ヨコシマウマ、確定拠出年金のデメリットを知る(その4) - よこしまうま日記
前回のお話はこちら ↓
ヨコシマウマ、確定拠出年金のデメリットを知る(その2) - よこしまうま日記